インナーブランディング(内部ブランディング) って何?

こんにちは!自社でブランディング活動は行なっていますか?

ブランディングには様々な考え方があり、いろいろな手法があります。
「実践したくてもよくわからなくて取り入れられない…」「実践しているけどこれで合っているのかわからない」etc…
そんなお声をよくいただきます。

ブランディングは「インナーブランディング」「アウターブランディング」と大きく2種類に分けられて考えられています。今皆さんの企業に必要なのはどちらのブランディングでしょうか?

今回の記事ではインナーブランディング(内部ブランディング) について解説!
皆様の企業のブランディング活動に役立てていただければ幸いです!

目次

そもそもブランディングとは?

ブランディングという言葉には広い意味があり、それはマーケティング用語であったり、デザインに深く関わる言葉だったり、それぞれの立ち位置や考え方によって解釈が異なる場合が多くあります。

ゴーアヘッドワークスでは「ブランディング」とは、売る人と買う人のイメージを一致させ持続させていくすべての行為。とブランディングを定義しています。

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インナーブランディングとアウターブランディング

ざっくりと双方のブランディングの概要を説明します。

インナーブランディングは、社員や関係者に対して企業の理念や価値観を浸透させる取り組みです。目的は、組織内での一体感を高め、企業文化の強化や従業員のモチベーション向上につなげることです。社員がブランドの担い手となり、顧客接点で一貫したメッセージを伝える役割を果たします。

一方、アウターブランディングは、外部の顧客や市場に対して企業や商品の価値を効果的に伝え、ブランドイメージを確立・向上させる活動です。広告、PR、SNSなどを活用して認知度を広げ、顧客の信頼を得ることを目的とします。

両者の違いは、インナーブランディングが「社内向け」であるのに対し、アウターブランディングは「外部向け」という点で異なります。両者を連携させることで、ブランドの一貫性と信頼性が向上します。

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こんな企業にインナーブランディングをおすすめしたい!

先述したようにインナーブランディングとは社員や関係者に対して企業の理念や価値観を浸透させる取り組みです。
例えば、こんなお悩みないでしょうか?

  • 会社の思いや、理念がうまく会社の社員たちに浸透していない
  • 業績は良いが、未来への不安があり、社内がギクシャクしている
  • 社長のトップダウンで働いているけど、何のために働いてるか数字しか見えない

社員からそんなお悩みをよく聞く場合は、いち早くインナーブランディングを取り入れることをおすすめします。

インナーブランディングを取り入れることによって、企業のビジョンや方向性、理念(パーパス)や社是、価値観を明確にして従業員に共有・浸透させ、会社の一員としての、誇りや働く意味を見出してもらい共感を育むことにより、より会社の業績を上げることができるはずです。

インナーブランディングを取り入れる5つの目的

インナーブランディングは主に以下のような目的で行われます。

1. 企業・経営理念(パーパスや、ビジョン、ミッションの浸透

社長を含めた幹部社員が、自社についてしっかりと言語化しわかりやすい形で社員に共有することで、会社の存在価値を明確にします。

企業が掲げる理念やビジョンは従業員にとって企業の価値観や方向性を理解し、行動に移すための指針・コンパスになります。

朝礼で社是を惰性で読み上げても、成果を得られることは難しいです。大事なポイントは自社が立てた理念に対し、社員が共感を得ることができ、その目標に対して、強い誇りと帰属意識を持ち、結束しようと思えるかどうかが大切です。

2. 従業員のエンゲージメント向上

インナーブランディング活動を行うことによって、従業員は企業への共感や誇りが育ち社員と経営層の間に、深いつながりを持った関係性を生まれます。
それにより、従業員が主体を持ち、新たな視点による取り組みやアイデアが生まれるきっかけづくりにもつながるはずです。

3. 社内コミュニケーションの活性化

会社の理念や方向性が形になるにつれて、チームとしての一体感が生まれます。
部門や部署、役職を超えた連携や協力体制ができ、社内の共通の言語だったり、コミュニケーションのツールとして
インナーブランディングの活動を通じて広がっていきます。

4. 採用や教育に関する人材の定着・離職率の低下

インナーブランディングが浸透していくことにより、社員が企業文化に共感し、長く働きたい、働きがいのある会社の風土へとつながります。
上司や先輩がイキイキとやりがいを持って働く姿は、新入社員や部下たちにとてもいい影響を与えます。
さらに、それを共に育める機会があることで、未来の会社の環境を作る事ができます。

5. 顧客への信頼、体験の向上

上記4項目をを通じて、社内が良い風土になり、やりがいのある社員が育つ事で従業員から派生する、外部の協力会社や仕入れ先、取引先にも影響をします。社員のゴキゲンな意識向上が、どんどんとつながり、顧客に対するサービスの品質向上も上がります。


インナーブランディングの手順 6ステップ

インナーブランディングでは、主に以下の6つの取り組みを行なっていきます。

1. 理念・ビジョン・ミッションの言語化

まず一番大事な要素である、自社(インナー)の価値観を明確化させることです。

社内で大切に思っている価値観は何か、どこに向かって会社を経営・維持発展させていくのか、さらには、自社にしかできない課題はなんなのか などなど…

ブランディングを行う際に必要なのは主に言語化です。なんとなく日々考えているふわっとした想いが、実は社長、幹部社員、従業員で少しづつずれている場合があります。

そこを、しっかりと文章として「弊社の価値とは〇〇だ!」と、定義することで、メンバー同士の認識のずれを無くし、足並みを揃えさせることができます

  • 伝えるアウトプットの方法:社内報、理念ボード、ビジョン見える化イラスト等
  • 社長の思いをしっかりと込めた文章の作成

2. 研修・言語化ワークショップ

企業にの理念・ビジョン・ミッションがない、またあやふやな場合は、ワークショップを通じて、言語化の前に、明確化をしていきます。企業理念やビジョンに基づいた研修を通じ社員参加型のワークショップを行う事で、そのプロセスからチームワークも育めます。

  • 自社の価値はなんなのか?を、幹部社員、社長も含めて行うワークショップ
  • 自社の大切な事を表す言葉を出してみるワークショップ

3. 業務マニュアルや、ルール、社内報 等での社内情報の整理

1と2でしっかりとしたワークショップを行い、自分達の価値観を明確化した所で一度、そのままの内容で一つにまとめてみます。社内報という形でもいいですし、業務マニュアルのような形でまとめるのも有効な手順です。細かく決まってなかった社内ルールも明確にする事によって、曖昧な考えではなく全社員の足並みが揃った「考え方」の統一かができる事で、一つのチームになります。

4. ブランド浸透のためのツール作成

これらのインナーブランディングの活動を通じて出来上がった、言語化したモノをブランドの浸透の為に、ツールに落とし込んでいく作業が必要となります。
例えば、社長や幹部社員で形にした理念やビジョンを、従業員に伝わりやすいものにするために社内ガイドブックや、社内啓発ポスター、もしくはwebページの制作等が効果的です。
また、社員の活躍を成功事例として、メールマガジン等で発信したり、「社員インタビュー」を行ったり「プロジェクト事例」として会社で発信するのもいいです。
これらの情報を共有することで、他の社員とも一体感を作ります。
また、社内外に向けた動画を作成したり、ブランドガイドライン、従業員向けブランドムービーなども規模によって有効的な手法です。

5. オフィス環境の改善

理念やビジョン、ミッションといった部分を言語化しても、引き出しにしまっていては宝の持ち腐れのようなもの。
一瞬でも、1人でも多くの授業員に見てもらう事が有効的です。
それは、紙やweb上の媒体だけじゃなく、オフィスのデザインや環境を、企業のビジョンに合わせて整える事も一つです。企業カラーがわかりやすく「働きやすさ」を追求したオフィス設計や、デザインも改善するとより良い効果が得られます。

6. 社内イベント・社内交流

最後は、社内のコミュニケーションの量を増やす為の行動です。
社員同士の交流を深める為のレクレーションや小さなイベント、サークルなどでも良いです。
欲を言えば、企業文化を共有するようなイベントの開催や、理念が深まるような社内勉強会でも良いと思っています。簡単に始めるのであれば忘・新年会、各種イベントとしての懇親会社内運動会キックオフミーティングなどがあります。


インナーブランディングの4つの効果

実際にインナーブランディングをやってみて社内の従業員にどんな変化が生まれるのかを4項目にまとめました。

1. 社員の意識改革

今まで他人事だった会社の思いや企業理念を言語化し、伝える事で理解が深まり、それぞれが思う自分の役割や業務への意欲・責任感が高まり、それが自然に周りに広がり、社員それぞれの意識改革につながります。

2. 企業文化・風土の浸透

インナーブランディングを進めることで企業の文化や風土を築き、共有していくことにより社内全体で共通する価値観が根付き、一つの方向に向かうことで、一体感が生まれます。

3. サービスや製品の品質向上

1.2を通じて、従業員のモチベーションの向上により、顧客への対応が変わったり会社の見えるイメージが変化する事により、業務の品質や、対応の質が向上します。

4. 外部ブランディングへの良い影響

インナーブランディングが進む事により、自社の事に興味がある社員が増えたり、愛着が湧く会社になる事で、従業員が自然と企業の文化を発信する「アンバサダー」となり、良い評判が社内だけでなく外部や取引先、エンドユーザーにも広がります。

最後に

上記でまとめたように、インナーブランディングは、従業員一人ひとりが企業のブランド価値を理解し、その体現者となることで、外部にも良い影響を与える強力な手法です。
こういう取り組みが、企業の持続的な成長のために必要不可欠で、非常に重要な取り組みになってきます。
さらに、文字だけのわかりにくい発信するツールよりも「ビジョン見える化イラスト」のような視覚から入ってくる
ワクワクした社内の情報を伝えるツール制作が弊社の得意分野です。
是非、この機会にインナーブランディングを進めてみてさらには、「ビジョン見える化イラスト」で他にはない
自社ならではの発信をしていってみてはどうでしょうか?是非、この取り組みが面白そうと思った方は、是非、お問合せお願いします!

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この記事を書いた人

蒲優祐のアバター 蒲優祐 代表取締役 / ブランディングデザイナー

岐阜県高山市出身、1984年生まれ。デザインの専門学校卒業後、数社のデザイン事務所を経て、2012年にゴーアヘッドワークスを設立。デザイナー・ディレクター、経営者としての活動はもちろん、コーチングや画家、落語家としてもキャリアを積み、多様なフィールドで活動中。

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