習得必須!デザイナーに必要なマーケティングスキルとは?

グラフィックデザイナーやWEBデザイナーを志す方へ、将来どんなデザイナーになりたいと考えていますか?

「自分の個性を生かしてカッコいいデザインができるクリエイターになりたい!」、
「カフェや美容室などのロゴマークをたくさんデザインしたい!」など、

きっと自分の得意なデザインテイストや、興味関心がある業種のお仕事を手掛けたいと考える方が多いのではないでしょうか?

そんな理想を描くことはとても大切です。

しかし、そういったデザイナーになるためには、デザインの技術はもちろん、マーケティングの知識を取り入れることが必要不可欠です。

ということで今回はデザイナーに必要なマーケティングスキルについて解説!

「クライアントの言いなりになってしまい、思うようなデザインができない……」
「デザイナーになりたいけど、仕事をしっかり受注できるか心配……」

そんなお悩みがある方はぜひマーケティングの知識を取り入れることをおすすめします。

理想のデザイナーになるための第一歩として、お読みくださいませ!

目次

そもそもマーケティングとは?

マーケティングを一言で説明すると「商品が売れるための仕組みを作ること」です。

例えば、お店を開業するときに場所を検討する際、「人通りがどれだけあるか」「どんな世代・性別の人がよく訪れる場所か」などを検討したり、その場所でどんな商品をどんな値段で、どんな手法で販売するかを考えたり。

また、商品を宣伝する手法を考える広報戦略もマーケティングの要素に含まれます。

デザイナーを志す方であれば馴染み深い「ブランディング」もマーケティング活動の一つと言えます。

デザインにはそのデザインをつくる目的が必ずある

デザイナーの仕事といえば、ロゴマークやチラシ、看板、名刺、商品パッケージ、WEBサイトなどを制作するというのが一般的に認知されているかと思います。

クライアントがデザインを必要だと思い立ったのには必ず経緯があり、そのデザインで達成させたい“目的”があるはずです。

例えば、

「人通りが多い場所に店があるのに、お客さんが来ないから、看板を作りたい」、
「完成見学会を地域の人に周知させたいから折込チラシを作りたい」、
「この商品をもっと若年層に売れるようにしたいから、パッケージデザインを一新したい」

といったように、クライアントはマーケティングにおけるさまざまな目的意識を持ったうえでデザインを依頼しています。

デザイナーとマーケティングは切っても切れない関係にある

マーケティングの知識が無いデザイナーは、クライアントの言いなりになってしまい、思うようなデザインができなくなってしまうケースが多くあります。

デザインの感性を買って依頼してくれる場合などの例外はありますが、マーケティングの知識が無いデザイナーの意見というのは根拠が示せず「なぜこのデザインが良いのか」という点を、自身の主観でしか訴えることができません。

クライアントも「お金を払ってデザインをしている以上は自分の納得のいくデザインにして欲しい」という想いが強くあります。

加えてクライアントとデザイナーの間には、大きな上下関係もあります。

また、デザインという完成まで形の見えないものを作るうえで、クライアントの主観だけを頼りに提案し続けることは、途方もない作業になってしまいます。

そうならないためにも、マーケティングの知識を取り入れて、より良い提案ができるデザイナーを目指しましょう!

デザイナーが抑えておきたいマーケティングの知識3

それではデザイナーが最低限抑えておきたいマーケティングの知識を3つ解説します。
これらはデザインの打ち合わせにおいて確認しておきたい要素でもあります。

① 3C分析

3C分析は市場の現状を分析するのに役立つ手法のことです。3CのCはそれぞれCustomer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の頭文字を表します。

Customer-カスタマー-(市場・顧客)

まずはどんな市場のどんなターゲット層なのかを明確にします。
市場の規模やトレンド、顧客の年齢や性別、地域顧客の行動傾向などを把握していきます。

Competitor-コンペティター-(競合)

そして次にライバルとなる競合の分析をします。自社に近いサービスや商品を提供する競合他社や今後脅威になりそうな企業をあらゆる角度からチェックしていきます。

Company-カンパニー-(自社)

対象とする自社のサービスや商品、社員数、資金力などのような要素を分析していきます。

② STP分析

STP(エスティーピー)分析とは、S(セグメンテーション)、T(ターゲティング)、P(ポジショニング)の3つの頭文字をとった用語のことで、市場細分化、ターゲットの決定、自社の立ち位置を定めていく手法のことです。

主に3C分析で出てきた市場、自社、競合の順に詰めていきます。

③ マーケティングミックス(4P)

そして3CとSTPで分析と戦略を立てたところで施策・戦術を検討していきます。
4Pとは製品(Product)、流通(Place)、価格(Price)、プロモーション(Promotion)の頭文字からなる手法です。

マーケティングには多様な手法があり、先述した手法はほんの一部になります。ただ、こんな一部の分析と戦略の中にも、デザインに関わる情報が豊富に含まれており、デザイナーもこういったマーケティングの知識が必要不可欠です。

クライアントが求める「なんだかステキなデザイン」を解明しよう!

マーケティングの知識を身につけることで、よりロジカルにクライアントの求めるデザインが何かを導き出せるようになります。「なんかかっこいいデザイン」、「なんだかおしゃれなデザイン」といった抽象的な表現で答えが導き出せないとき、マーケティングの知識があることにより、より具体的に深みのあるデザイン提案ができるようになるはずです。

自分の好きな・得意なデザインをマーケティングしよう!

そして我々デザイナーも、「デザイン」という商品を取り扱うカンパニーです。まずは自分の提供するデザインを先述したマーケティングの手法に基づき分析してみてください。そうすることで自分の好きな・得意なデザインがどのような業種に需要があるかがわかるようになるはずです。

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この記事を書いた人

竹本純のアバター 竹本純 専務 / アートディレクター / デザイナー

平成元年5月13日生まれ。岐阜県高山市出身。インテリア・グラフィック・WEB・イラスト・似顔絵・イベント企画をはじめ、名古屋モード学園非常勤講師などの経験を経て多様なクリエイティブを学ぶ。田舎暮らしに憧れ、古民家を購入し岐阜県飛騨市に移住。日本グラフィックデザイン協会 岐阜地区理事。日本ウグイ協会 会長。趣味は日本語ラップ。

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