日本酒や焼酎、ビール、ワイン、ウイスキーなどのお酒を製造する方々へ。
みなさまはどのようにお酒のラベルを作っていますか?
お酒のラベルデザインは、酒造メーカーやブランドにとって非常に重要な要素です。ラベルは商品のイメージやブランドのアイデンティティを的確に伝え、消費者に直接的な影響を与える役割を果たします。
お酒のラベルデザインには、適切なカラーパレットやフォントの選択、魅力的なデザイン要素、そしてストーリーテリングなど、さまざまな要素が組み合わり、これらの要素が巧みに調和することで、お酒の魅力を最大限に引き出すことができるのです。
実際、お酒のラベルデザインは、消費者が酒を選ぶ際に最初に目にする要素の一つです。
そのためパッケージのデザインでユーザーの心を動かせるかどうかがその商品をヒットさせるための鍵になります。
お酒のラベルデザインは、競争の激しい市場において差別化を図る重要な手段です。目を引くデザインは消費者の興味を引き、お酒の品質やブランドの信頼性と結びつけることができます。
また、お酒の起源やストーリーを伝える要素も重要であり、消費者との共感や関心を喚起し、ブランドとの絆を深めるためにも非常に重要な要素です。
「丹精を込め作った商品を多くの方に飲んでもらいたい」という想いを叶えるためにも、パッケージデザインには妥協はできませんし、失敗はしたくありませんよね。
今回の記事ではそんなお酒のラベルデザインについてのご紹介!
弊社の実績をもとに、失敗しないデザインのコツを解説します。
お酒ラベルデザインの重要性
お酒のラベルデザインは、ブランドイメージと売り上げに直接的な影響を与える重要な要素です。
以下では、お酒のラベルデザインが消費者に与える印象や購買意欲の向上などのポイントを具体的に取り上げてみました。
目を引くラベルデザインによる興味喚起
魅力的でユニークなお酒のラベルデザインは、消費者の目を引くことができます。
鮮やかな色使いや美しいイラスト、洗練されたデザインは、酒を手に取りたいという購買意欲を刺激します。
ラベルデザインによるブランドイメージの醸成
ブランドのアイデンティティを伝える重要な手段になるのが、ラベルデザインです。
例えば、伝統的な酒造メーカーは、クラシックで格式のあるデザインを採用することで、品質と歴史に対する信頼感を消費者に与えます。
一方で、クラフトビールなどの若々しいブランドは、斬新なデザインやユニークなアートワークによって、創造性や新鮮さをアピールします。
ラベルデザインによる酒の特徴やストーリーの伝達
お酒の特徴やストーリーを視覚的に伝えるためにも、ラベルデザインは貴重な手段になります。
例えば、地域の風土や原料の情報、醸造方法や製造者のストーリーなどをデザインに取り入れることで、消費者は酒に対して感情的なつながりを感じ、商品の購入意欲が高まります。
ラベルデザインによる情報伝達効果
ラベルには、お酒の種類やアルコール度数、味の特徴などの情報が記載されています。
酒のラベルデザインが分かりやすく情報を伝えることで、消費者は自分に合った商品を選びやすくなります。
また、直感的なデザインやカテゴリー分類によって、消費者は商品の特徴や適切な利用シーンを容易に把握することができます。
以上のように、酒のラベルデザインは、消費者に与える印象やブランドイメージ形成に大きく寄与し、購買意欲の向上にも効果的な役割を果たします。酒造メーカーやブランドは、魅力的なデザインと効果的な情報伝達を組み合わせることで、競争力のある市場で成功を収めることができるでしょう。
お酒のラベルデザインを考える前に明確にしておきたい3つの要素
「ラベルのデザインを考えよう!」と思った際、やはりどうしてもデザインのイメージから考えてしまいますよね。
でも一度立ち止まってみてください。私たちはラベルのデザインを考える前に、明確にしておきたい要素が大きく3つあると考えています。
ターゲットを明確にしよう
「ターゲットを明確にする」ことは、パッケージデザインのみならずとても大切なことです。
「たくさんの世代の方に愛されたい」というお気持ちはわかりますが、ターゲットをしっかりと定めたデザインをすることで、購買者の満足度が向上し、クレームが減る効果を見込むことができます。また、ターゲットを設定することはデザインを検討する上で「良いデザインか否か」の判断基準にもなります。
デザインのような芸術的な要素は、製造者やデザイナーの趣味嗜好といった主観的な考えが入りがちで、一歩間違えるとお酒の魅力を引き出しきれないデザインになってしまう場合があります。
お酒であれば、その味やニーズを配慮したうえで「毎日晩酌をするヘビーユーザーの舌を唸らせたい」、「普段お酒を飲まないライトな女性ユーザーに買ってもらいたい」といったターゲットを定めることで、より成果を見込めるデザインをすることができるはずです。
お酒のラベルに記載する情報の整理をしよう
お酒をはじめとした飲食物のラベルには、「必ず記載しなければならない項目」があります。
商品名(お酒の種類)や、アルコール度数、原材料名、製造年月日、製造社名などはもちろん、
商品名などが決まっていない場合はそれも考える必要がありますよね。
こういったラベルに記載しなければならない情報を明確にしておかないと、印刷後、保健所などからの指摘が入り修正をして再印刷をしなければならなくなってしまう場合があります。
原材料の表記の仕方、記載のフォントのサイズなども細かく法律で定められているものがありますので、事前に保健所等に確認を行うことが大切です。
ラベルに載せる商品の魅力を整理しよう
ここまで情報の整理ができたら、その商品の魅力を整理していきましょう。
・甘口なのか、辛口なのか、どんな香りがするのかといった「味について」
・ある季節にしか作らない、製造の関係で年間数10本しか作れないといった「希少性」や「限定感」
・そのお酒が作られたルーツや特色などの「地域性」や「ストーリー」
・商品はもちろん酒を製造する職人の「想い」
などなど
1つの商品ができるまでにはさまざまな物語と魅力があるはずです。
お酒のラベルのデザインを考えよう
ここまで情報が明確になれば、次はデザインについて考えていきましょう。
デザインで一番大切なのは「定めたターゲットの心を動かせるかどうか」です。
そのためにどういったデザインで、どういった印刷方法が効果的なのかを考えていきましょう。
お酒のラベルデザインについて
デザインについては大きく3つの表現方法があります。
・写真を使用したデザイン
・イラストを用いたデザイン
・ロゴや文字のみの表現
など、ターゲットに寄り添い、商品の魅力が伝わる表現方法を考えていきましょう。
またその際に、店頭販売・ネットショップで販売するなど「どういった販売方法をメインに売り出していきたいか」も考えていきましょう。
お酒のラベルについて
デザインを考える工程に加え、ラベルの紙質や印刷方法、形も考えていきましょう。
紙質で言えば、和紙のような質なのか、色のついたラベルを使用するか、光沢のあるものなのか、
印刷方法で言えば、箔押しをしたデザインにするかなどです。
また、ラベルを貼る工程に手間がかからないかどうか、印刷のコストがかからないかと言った点も考慮しつつ、ラベルの形状やサイズも検討する必要があります。
お酒の瓶について
お酒などの液体を販売するなら、瓶の形状や色もしっかりと考える必要があります。
ターゲットの心を掴む形状が何なのかを考えるとともに、仕入れのコストや、遮光などの機能性が備わっているかどうかも大切です。
お酒の化粧箱について
瓶に遮光性が備わっていない場合は化粧箱にて保管いただく必要があります。
デザイン性はもちろんですが、1本用の箱なのか、セット売り用の箱なのかでも形状が変わるため、その点も検討する必要があります。
お酒のラベルデザインを制作する際に役立つツール
酒ラベルデザインを制作する際に役立つツールやオンラインリソースは数多く存在します。
以下では、デザインソフトウェア、フリーフォント、画像ストックサイトなど、酒ラベルデザインを制作する際に利用できる情報を解説します。
デザインソフトウェア
Adobe Illustrator: ラベルデザインに最適なベクターベースのデザインソフトウェアです。パスやシェイプを自在に操作し、高品質なデザインを作成できます。
Canva: デザイン初心者におすすめのクラウドベースのデザインツールです。事前に用意されたテンプレートやアイコン、画像を使って簡単にラベルデザインを作成できます。
フリーフォント
Google Fonts: 多様なフォントコレクションが揃っており、商用利用も可能なフリーフォントのダウンロードができます。酒のブランドに合った個性的なフォントを見つけることができます。
画像ストックサイト
Unsplash:
高品質な写真素材が無料で利用できるサイトです。自然や風景、食品など、酒のイメージに合った写真を探すことができます。
Shutterstock:
商用利用可能な幅広い種類の画像やイラストが揃っているストックサイトです。プロフェッショナルなイメージを求める場合に適しています。
これらのツールやオンラインリソースを利用することで、酒のラベルデザイン制作において効率的かつクリエイティブなアプローチが可能となります。自身のデザインスキルや要件に合わせて、これらのリソースを上手に活用して魅力的な酒ラベルを制作してみてください。
お酒のラベルデザイン制作実例7選
良いお酒のラベルをデザインするための参考として、私たちの実績を7つご紹介させていただきます。
お酒のラベルデザイン制作実例1【日本酒】 飛騨乃辛燗 – 平瀬酒造様 (岐阜県高山市)
こちらは岐阜県高山市、平瀬酒造様の日本酒『飛騨乃辛燗』のラベルデザインです。
「お燗専用の日本酒」ということと、辛口のお酒であることを伝えるために「辛燗(からかん)」と名付けられたお酒です。お酒の辛さを色で表現しつつ、今までのデザインと方向性を一新させることで、新たなニーズにアプローチができるデザインに仕上げました。
お酒のラベルデザイン制作実例2【日本酒】 子土盛(こども)- 美味良酒マルア様 (愛知県高浜市)
こちらは愛知県高浜市、美味良酒マルア様のお酒のラベルデザインです。
デザインはもちろん商品名も提案させていただきました。
「高浜市で無農薬の酒米を子どもたちと植えて食べ物の大切さを知ってもらう。その酒米からお酒を作り、居酒屋や店舗に置いてもらうことで、子どもたちだけでなく高浜市に住む人々が様々な形で関わることで高浜市が盛り上がってもらいたい」そんな想いがあることから、「子どもが土地(高浜市)を盛り上げる」という思いを込め、「子土盛(こども)」という商品名が命名されました。自分のこどものように高浜市民から愛されてほしいという願いも込めて、イラストはこどもが描いたような親しみやすいイラストで仕上げました。
お酒のラベルデザイン制作実例3【焼酎】池ノ露 – 天草酒造様 (熊本県天草市)
こちらは熊本県天草市の「天草酒造」様のいも焼酎「池の露」の3年ものの古酒のラベルデザインを作らせて頂きました。
「伝統の島 天草から、手造り入魂の本格焼酎」という合い言葉や 焼酎作りに向かうクライアント様の熱い想いをしっかりと ラベルに注ぎ込ませていただき、版画のようなイラストを全面に使用しデザインしました。
お酒のラベルデザイン制作実例4【焼酎】AMAKUSA17- 天草酒造様 (熊本県天草市)
こちらも熊本県天草市の「天草酒造」様の焼酎 「AMAKUSA17」のラベルデザインです。
アルコール度数を抑え、 女性でも飲みやすい味に仕上げた商品ということで、 古さを感じさせない、シャープなデザインを意識し形にしました。シンボルマークは隠れキリシタンの文化を取り入れ 天草の「A」と十字架を組み合わせデザインしました。
お酒のラベルデザイン制作実例5【ビール】 サッポロ生ビール黒ラベル 高山祭デザイン- サッポロビール様
こちらは、サッポロ生ビール黒ラベルの「 高山祭デザイン缶」の パッケージデザインです。
高山祭のユネスコ無形文化遺産への登録を祝し「祝」の文字を中心に、動く陽明門とも称される23台の「祭屋台」のシルエットをあしらいました。
お酒のラベルデザイン制作実例6【ビール】ビール製品各種 – 地ビール飛騨様 (岐阜県高山市)
こちらは株式会社地ビール飛騨 様が製造する 「飛騨ビール」のラベルデザインです。
企業のシンボルマークを踏襲したままオリジナルマークを作成し、それをベースに上品なイメージでデザインを仕上げました。
お酒のラベルデザイン制作実例7【ビール】ビール製品各種 – 地ビール飛騨様 (岐阜県高山市)
こちらも同じく株式会社地ビール飛騨 様が製造するビールのラベルデザインです。
各ビールの銘柄を色で差別化し、ブランド性を保つために各商品のデザインは大きく変更せず形にしました。また、こちらの商品は瓶の容器選びから、ふたの色。店頭に並んだイメージを想定しデザインさせていただきました。さらに料金表示カードや、首掛けPOP、店頭のぼりまでさまざまな販促品を含めた提案をさせていただきました。
まとめ
魅力的なデザインと情報伝達は消費者の関心を引き、購買意欲を高めお酒のラベルデザイン制作は、ブランドの成功に不可欠です。
お酒のラベルデザイン制作で失敗しないためにはブランドのアイデンティティを表現し、消費者との感情的なつながりを生み出すデザインを追求しましょう。
また、目を引くデザインと明確な情報表示を心掛け、独自性と一貫性を保ちましょう。
お酒のラベルデザインを制作する際には、上記のポイントを意識し、自身のブランドに合った魅力的なデザインを実現することをおすすめします。
お酒のラベルデザイン制作はゴーアヘッドワークスにお任せください!
我々ゴーアヘッドワークスは、観光地としても名高い飛騨高山を拠点に、全国の地産品や土産物のパッケージデザインの制作を承っております。デザイン性はもちろん、ブランド性や、コスト面やラベル貼りといったオペレーション業務なども考慮しデザインの提案をさせていただいております。
詳しくは、ゴーアヘッドワークスのパッケージデザインをまとめた特設サイトをご覧ください!
https://goaheadworks-lp.com/package_lp/