企業や個人事業主がホームページを立ち上げる、またはリニューアルをする場合、あらためてホームページは何のためにあるのか、その役割と在り方を理解した上で制作・運営することが大切です。
しかも、職種や目的の違いによって、ホームページの役割と在り方は様々です。
この記事では、どのようなポイントを押さえて情報を掲載し、どのように運営をすれば良いかについて解説します。
ホームページの基本的な役割
ホームページの基本的な役割は大きく4つあります。
・企業の存在を広く知ってもらう役割
・最新情報やニュースなどの広報としての役割
・問い合わせ獲得など営業活動
・採用活動
これらのどの役割に重きを置くかで、ホームページの構成やボリュームは違ってきます。
役割について、もう少し詳しく説明しましょう。
企業の存在を広く知ってもらう役割
ホームページには会社の基本情報を掲載します。基本情報はどの会社でも共通して掲載しますが、企業概要や事業内容、代表者、所在地などです。
さらに、企業理念、企業目的、社長メッセージ、IR情報、CSRなど詳しく掲載することで、企業としての信頼感を与えることにもつながります。
最新情報やニュースなどの広報としての役割
トップページにニュースリリースを更新しているホームページもよく見かけます。
・新商品や新サービスの告知
・イベントの開催告知、終了報告
・新規導入した技術や研究成果の発表
・ホームページ内の更新情報
・業務提携や合併、新会社設立、人事の発表
・事故やリコール情報の掲載
などいち早く情報を公開することで信頼感を与えます。
問い合わせ獲得など営業活動
ホームページからのお問い合わせから大きな受注につながることは、よくあることです。
ダウンロード資料やお問い合わせフォーム、チャットポッド(自動会話プログラム)などの窓口を用意しておくことで、効果的な営業活動が可能です。
採用活動
就活や転職活動をしている人は、興味のある企業のホームページを必ず閲覧します。
そういった人のために、充実した採用ページを設けておくことは、優秀な人材を獲得するためにも必要です。さらに、求人広告費用の削減などにもつながることもあります。
随時人材を募集している企業は、専用の採用ページを設けている場合も多くあります。
役割の選択と集中
以上のように、ホームページの役割を把握した上で、どの役割を担うのか、そのためにはどんな情報を充実させれば良いかなどを考えてみましょう。
基本情報は掲載するとして、いくつかのページの内容を特に充実させる方法、全て網羅する方法、またはSNSや他情報サイトと連携させる方法なども踏まえてページを構成することが大切です。
業種によるホームページの在り方と傾向
ホームページの在り方は、業種によっても大きく違いがあるようです。
ここからは、具体的に業種によって充実している項目の違い、つまり在り方と傾向について紹介します。
ただし、あくまでご参考までに。
ライバル企業との差別化ポイントがあれば、それについての詳細を掲載し前面にアピールすることも大切です。
充実している項目 | |
製造業・建設業 | ・技術情報 ・品質を裏付ける資格・表彰 ・企業コンプライアンス |
卸売・小売業 | ・商品、サービス情報(マニュアルなど) ・EVサイト、取り扱い店舗情報 ・SNSとの連携 |
飲食店・宿泊業 | ・サービスやメニューのこだわり(特徴やストーリーなど) ・関連情報サイトとの連携 ・ブログ、SNSとの連携 |
医療・福祉 | ・院長の人となり、想い ・スタッフ紹介 ・院内設備 ・オンライン予約・診療 |
製造業・建設業
実績となる製品情報はもちろん、それを支える技術情報や設備などが充実しています。
さらに、品質保証につながるISO登録・JIS認証・その他資格・表彰、独自の取り組みなどを明確にする企業コンプライアンスを掲載する企業も多くあります。
また、SDGsに関する記述、例えばサスティナビリティ経営についての情報も見られるようです。
卸売・小売業
取り扱う商品やサービスに関する情報が充実しています。
例えば、「使い方マニュアル」「よくあるご質問」「ユーザーの声」「アフターフォロー体制」などユーザーにとって役立つ情報が豊富です。
また、小売の場合は直接購買につなげる動線も欠かせません。ECサイトへ誘導はもちろん、集客につながるブログ運営・SNS活用など多面的な情報提供が売上アップにつながります。
飲食店・宿泊業
サービスやメニューの案内、想いやこだわり、ストーリーなどを充実させることで、来店・来館へと促します。
この業種は特に関連サイト(グルメサイト、旅行予約サイトなど)が豊富にあります。それらのサイトへの掲載や連携などを継続的に実施することで、効率的に集客を図ることが可能です。さらに、ブログ運営・SNS活用なども効果的です。
医療・福祉
院長の経歴はもちろん、挨拶、人となり、方針や体制、スタッフ紹介などを充実させることで、安心感、信頼感へつなげます。また、院内の設備や機器を丁寧に紹介することも大切です。
最近では、自宅で完結できるオンライン診療やスマホでの診療予約などのサービスを取り入れている医院も見られます。
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